合奏を上手にすすめる指揮者になるためのコツ4選

合奏

こんにちは!筆者のドミです。

皆さんは楽しい合奏できていますでしょうか?        

中には日頃の合奏に不満があり、退屈でイライラしている人もいることでしょう。

今日はこれまで指揮を振ってきた私の経験と知識から、合奏を上手にすすめる指揮者になるためのコツについて4つ解説します。

指揮者さんだけでなく以下の人にもおすすめの内容です。

こんな人におすすめ
  • 初めて指揮を振る人
  • 現状の合奏に漠然と不満がある人
  • 今の指揮者にムカついている人

合奏がつまらない理由は音楽の知識が足りないこと以外にも原因があるかもしれません。

今回ご紹介するコツは以下の4つ。

合奏を上手にすすめる指揮者になるためのコツ4選
  • 誰のために指揮棒を振るのか考える
  • 真摯に活動する
  • バンドのマネジメントをする
  • 改善をし続ける

それぞれ解説してきましょう。

誰のために指揮棒を振るのか考える。

特定の人に指揮をささげる人
特定の人に指揮をささげる人

合奏を上手にすすめるための第1のコツは「誰のために指揮棒を振るのか考える」です。

意外と考えが及ばないのがこの問題。これを考えていないと合奏の軸がブレて奏者との意思疎通にズレが起き、最悪指揮者が孤立してしまうことになります。

あなたが嫌いな指揮者は、そもそもあなたを喜ばせようと思って指揮棒を振っていいないのかもしれません。

私が思うに、指揮を振って喜ぶ人は以下の3者です。

指揮を振ることで喜ぶであろう人
  1. 奏者(合奏ができて楽しい)
  2. 観客(演奏が聞けて楽しい)
  3. 自分(承認欲求が満たされて楽しい)

指揮を振ることで喜ぶ人々の例
指揮を振ることで喜ぶ人々の例

この中で特に誰を喜ばせたいのかを考えることで、それが合奏の軸となります。

どれを選んでも正解はありませんが、所属するバンドの方針と合致している方が望ましいです。

例えば全国出場を目指すバンドであれば、一番は審査員(観客)となります。この場合、奏者に負担がかかる合奏をしても、奏者も納得してついてきてくれると思います。

逆に、ただ演奏ができればそれでいいというようなバンドであれば、一番は奏者です。この場合に、全国出場を目指すようなハードな練習をしても、全国大会に出場することはできないでしょう。

真摯に活動する

真剣に音楽の勉強をする人
真剣に音楽の勉強をする人

合奏を上手にすすめるための第2のコツは「真摯に活動する」ことです。

バンドの目標達成や活動について真摯に取り組んでいれば、誰かが手を差し伸べてくれます。

指揮台であくびをしたり、合奏の準備が不十分など、不誠実に合奏を行うと誰からも信用されず、誰も指示を聞いてくれなくなります。

そうなると合奏の意味がなくなってしまい、地獄のような時間になってしまいます。

バンドのマネジメントを行う

合奏を上手にすすめるための第3のコツは「バンドのマネジメントを行う 」です。

「マネジメントする」とは具体的には以下の5つのことを実践するということです。

マネジメントとは
  1. 目標を設定する
  2. バンドを組織する
  3. コミュニケーションを図る
  4. 効果の測定をする
  5. メンバーの力量をアップさせる

いきなりマネジメントといっても抽象的ですので、それぞれ具体的に解説します。

目標を設定する

目標を掲げる人
目標を掲げる人

まずは1年間~5年後を見越した長期の目標を立てましょう。

このとき、誰が見ても目標が明確になるよう具体的な事柄や数値を使うことが望ましいです。例えば「全国大会出場」や「定演の来場者数1000人」など。

次に、長期の目標を達成するために1~3カ月程度の目標を立てましょう。

例えば、「1月までに木管はスケール全調吹けるようにする」、「スプリングコンサートの来場者300人」など。

目標を立てることで現在の問題が明確になります。

バンドを組織する

組織のイメージ図
組織のイメージ図

次にバンドを組織することについて考えましょう。

ここでいう「組織する」とは「必要な仕事を整理し、十分に能力を持った人を所属させる」ということです。

先ほど立てた目標を達成するために、どんな仕事が必要なのか整理し、十分な能力を持った人をその役職に就かせることが重要です。

例えば全国大会出場を目標にしている場合、指揮者だけでなくセクション練習やパート練習も充実した内容にする必要があります。

指揮者だけがプロの音楽家でも、セクションリーダーやパートリーダーが音楽の素人では、セクション練習やパート練習の質が落ち、時間がもったいないというものです。

セクションリーダーやパートリーダーは音楽に明るい人を任命するようにしましょう。

コミュニケーションを図る

いいコミュニケーションのイメージ図
いいコミュニケーションのイメージ図

次に、メンバーとのコミュニケーションをしっかりと取りましょう。

指揮台から一方的に指示を飛ばすだけでは不十分です。指示をするときは奏者が納得するような説明が大切です。

また、たとえ自分が正しいと思っていることでも、指揮者の考えを奏者に押し付けるのはよくないです。奏者の意見をしっかりと聞いて奏者の考えにも理解を示しましょう。

コミュニケーションを円滑にすることでバンドの雰囲気はよくなります。

バンドの雰囲気がよくなると合奏の雰囲気も良くなっていきますよ(#^^#)

効果の測定をする

目標に対する現在の状況を確認している人
目標に対する現在の状況を確認している人

1~3カ月おきに、目標に対して現在どの程度達成できているか確認しましょう。

達成の状況が良くない場合は、どこが良くなかったのか分析し、改善しましょう。

目標達成が難しい場合は、現状に見合った新しい目標を立てましょう。

このように目標(Plan)→実践(Do)→確認(Check)→改善(Action)→目標(Plan)→…を繰り返すことで、着実に目標に到達することができます。

PDCAサイクルのイメージ図
PDCAサイクルのイメージ図

この手法をそれぞれの頭文字をとってPDCAサイクルと呼びます。

例えば、奏者の音程を安定させるために合奏にロングトーンを取り入れたとします。

その場合は2~3カ月後に実際に音程が安定したのかどうか確かめましょう。

おススメの方法は合奏を録音する方法です。

録音することで過去の合奏を客観的に分析することができます。

3カ月経っても最初の合奏から進歩していないようなら、ロングトーン以外の方法を試した方がいいでしょう。

このように、現在の状況が目標通りなのか遅れているのかを把握し、適切なタイミングでのアクションが必要です。

メンバーの力量をアップさせる

力量アップのイメージ図
力量アップのイメージ図

最後に必要なのはメンバーの力量をアップさせることです。

合奏では奏者の演奏スキルが向上するように意識しましょう。

この辺りは一般的な合奏で気を付けることと同じで、音楽の知識や、奏法、音色について勉強し、バンドメンバーに還元しましょう。

奏者の演奏レベルが上がると、個人練習やパート練習も充実するため、バンドのレベルは雪だるま式に上昇します。

強豪校が全国常連になるのは、個人練習やパート練習が充実しているという要因も大きいと思います。

改善をし続ける

年老いても改善を続ける人
年老いても改善を続ける人

合奏を上手にすすめるための最後のコツはこれまでご紹介した内容をひたすらに改善し続けることです。

どんなに音楽の知識があったとしても、知識は古くなるものであり、絶対的な正解はありません。

たとえば、チューイングと言えば今は442Hzや440Hzが主流ですが、以前は国や地域、時代によってさまざまで435Hzや450Hzで合わせているバンドもありました。

今のバンドでコンマスが「435Hzで合わせましょう!」とか言い始めたら反乱ものですね。

過去にどんな偉業を達成した人でも、その後の努力を怠れば、後続に抜かれてしまい凡人になります。

昔の武勇伝を何度も話す指揮者ほどむなしいものはありません。奏者が時代遅れの情報に振り回されるのは最悪です。

合奏を上手に進めるためには、どんなに一流の音楽家でも継続的に学習し、最新の知識について奏者に還元するよう努めることが重要です。

また、マネジメントや誰に向けて指揮棒を振るのかについても、研鑽する意識が重要です。

まとめ

今回は合奏のコツについて以下の4つを解説しました。

合奏を上手にすすめる指揮者になるためのコツ4選
  • 誰のために指揮棒を振るのか考える
  • 真摯に活動する
  • バンドのマネジメントをする
  • 改善をし続ける

初めて指揮者になった方は音楽の知識を無理やり詰めていく場合が多いかと思います。

音楽の知識だけ豊富でも、合奏が必ずしもうまくいくとは限りません。(現に私がそうでした。)

うまく合奏を行うためには、マネジメントをうまく行う必要があるでしょう。

今回の記事が合奏で悩める皆さんのためになれば幸いです。

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